この記事の目次
- Dispatchとは何か
- 何ができるのか
- 必要なもの・事前準備
- 接続手順・ステップバイステップ
- 仕組みを理解しておく
- フリーランスの実際の使い方
- 現時点の制限事項
- セキュリティ面で知っておくべきこと
- まとめ
こんにちは、シマユキです。
最近、ClaudeのCoworkに「Dispatch(ディスパッチ)」という機能が追加されました。
簡単に言うと、スマホからClaudeにタスクを投げて、PCで自動処理させるという機能です。外出中に指示を出して、家に帰ったら仕事が終わっている——そんな使い方が現実になりました。
フリーランスとして複数の仕事を同時に回している私にとって、これはかなり革命的で大きいアップデートです。この記事では、実際の接続手順からできることまで、まとめてお伝えします。
Dispatchとは何か
DispatchはAnthropic社が提供するClaude Coworkの機能のひとつです。
CoworkはClaude Desktopアプリに組み込まれたエージェント機能で、ファイルの読み書きや外部サービスとの連携をClaude自身が実行できる環境のことです。その中でDispatchは、スマホとデスクトップを1本の会話スレッドで繋ぐ仕組みになっています。
デスクトップのClaude=「家で働いているアシスタント」
スマホ=「外出先から指示を送るリモコン」
外出中にスマホで「このスプレッドシートをまとめて」と送ると、家のPCでClaudeが処理をして、帰ってきたら完成している、というイメージです。PCが手元になければできなかった作業が、この機能があればスマホのみで完結(まだ完璧ではない)できるということ。
何ができるのか
Dispatchを使うと、外出中のスマホから次のようなことができます。
| タスクの種類 | 具体的な例 |
|---|---|
| ファイル処理 | ローカルのスプレッドシートからデータを抽出してレポートを作る |
| 情報収集・整理 | SlackとメールをClaude に検索させてブリーフィング文書を下書きする |
| 資料作成 | Google Driveのファイルからプレゼンを作る |
| フォルダ管理 | 特定フォルダのファイルを条件に応じて整理・移動する |
| 継続タスク | 前回の会話の続きから作業を再開する(コンテキスト保持) |
Coworkで設定済みのコネクタ(Slack、Gmail、Google Driveなど)や拡張機能は、モバイルからでもそのまま使えます。スマホ側で新たに設定し直す必要はありません。
必要なもの・事前準備
Dispatchを使うために揃えるものは4つです。
チェックリスト
- ✓ Claude Desktop(最新版)— claude.com/download
- ✓ Claudeモバイルアプリ(iOS / Android 最新版)
- ✓ ProまたはMaxプラン(Freeプランは対象外)3月19日にPROプランへ展開されました。
- ✓ 両デバイスのインターネット接続
注意点
PCが起動・接続していることが大前提です。Claudeが動くのはあくまでデスクトップ側なので、スリープモードでもダメです。スマホはあくまで「指示を送る端末」なので、PC本体がスリープしていたり、アプリが閉じていたりするとClaudeは動けません。
接続手順・ステップバイステップ
セットアップは全部で5ステップ。難しい設定はありません。
- Claude Desktopを最新版に更新する claude.com/download から最新版をダウンロードして起動します。Dispatchを動かすにはデスクトップが起動・接続状態である必要があるため、作業後もアプリを閉じないようにしましょう。
- Claudeモバイルアプリを最新版に更新する App StoreまたはGoogle Playで「Claude」を検索してアップデートします。既存ユーザーでもアップデートしていないと機能が表示されない場合があるため、先にバージョンを確認してください。(私は2回ほどアップデートしたら出てきました。)
- CoworkでDispatchを開く スマホまたはデスクトップでCoworkを起動し、左サイドパネルの「Dispatch」をタップします。機能の説明ページが表示されるので「Get started / はじめる」を押します。
- ORコードを読み込むorすでに接続済みです QRコードを読み込み接続するか、すでに接続済みの場合はボタンを押すだけ。
- アクセス設定を選択する 次の画面で、Claudeへのファイルアクセス許可と「コンピュータをスリープさせない」設定をトグルで選べます。ローカルファイルを扱うタスクを考えているなら両方オンにしておくのが無難です。「Finish setup / セットアップを完了」で完了。
- Dispatchセクションでメッセージを送る あとはDispatch内でClaudeにタスクを投げるだけです。スマホからでもデスクトップからでも、同じ会話スレッドが自動同期されます。
セットアップ完了のサイン
設定後、スマホからメッセージを送信するとデスクトップ側のCoworkで処理が始まります。同じスレッドがどちらのデバイスでも表示されていれば、連携成功です。
仕組みを理解しておく
Dispatchを使うにあたって、仕組みを把握しておくと混乱が少なくなります。
1本の永続スレッド
通常のClaude会話はセッションが終わるとコンテキストがリセットされますが、Dispatchではスレッドが永続します。前のタスクで伝えた内容を引き継いで次の指示が出せます。
処理はデスクトップ側で行われる
スマホはあくまで「指示を送る端末」です。実際のファイルアクセス・処理・サービス連携はすべてPCのClaude Desktop上で実行されます。スマホに処理負荷はかかりません。
コネクタはそのまま使える
Coworkで設定済みのSlack・Gmail・Google Driveなどの連携は、スマホからの指示でもそのまま有効です。モバイル側で再設定する必要はありません。
フリーランスの実際の使い方
私が実際に試している使い方や、「これは便利」と思った場面をいくつか紹介します。
外出中にレポートを作らせる
移動中のスマホから「先月のfreeeの数字をまとめてExcelに出力して」と送ると、PCのClaudeがCoworkのファイルアクセス機能を使ってデスクトップのデータを処理してくれます。帰宅したらファイルが完成しています。また、スマホやタブレットでは操作が面倒だったものに関しても指示を送ればできるようになるので大変便利です。
メール下書きの事前指示
朝の移動中に「昨日のセッションの内容を元に、クライアントへのフォローアップメールを下書きして」と投げておくと、デスクトップに座ったときにはすでに下書きができています。
スプレッドシートの更新
「今月の作業記録のCSVを集計してサマリーシートを作って」といった作業も、手が離せない外出中に指示だけ出せるのが助かります。
使うときのコツ
「どのフォルダのファイルか」「どんな形式で出力するか」を具体的に書くほど、Claude の処理精度が上がります。曖昧な指示でも対応してくれますが、具体的なほど一発で希望通りに仕上がります。
現時点の制限事項
Dispatchは現在「リサーチプレビュー」の段階です。便利な機能ですが、いくつかの制限を理解した上で使うことをおすすめします。
| 制限項目 | 内容 |
|---|---|
| PC起動必須 | PCがスリープ中またはアプリ終了中はClaudeが動けない |
| 受動的な動作のみ | Claudeが自発的にメッセージを送ることはない(指示待ち) |
| スレッド1本のみ | 複数の会話スレッドは管理できない。すべて1つのスレッドに集約 |
| 完了通知なし | タスク完了時のプッシュ通知は現在未実装 |
| スケジュール機能は別管理 | 定期タスクはDispatchではなく「スケジュール機能」を使う |
「完了通知がない」のは少し不便ですが、定期的にスマホを確認する習慣があれば実用上はさほど困りません。今後のアップデートで改善されることを期待しています。
また、私は現在PROプランで利用しているのですが、一つの会話スレッドで使用していたら3日間ほどで週間制限というものがかかってしまいました。なぜそういうことになるかということは現在対応を確認中ですので、上記の一つのスレッドに集約されてしまう、ということに関してはとても懸念があるところです。
セキュリティ面で知っておくべきこと
便利な機能である反面、スマホからデスクトップへのリモートアクセスを可能にする仕組みなので、セキュリティの理解は必須です。
リスクとして認識しておくこと
- スマホからの指示がPC上のローカルファイルの読み書き・削除につながる(AIが大切な資料を消してしまう可能性)
- 接続済みの外部サービス(Slack、Gmail等)も操作対象になる
- Claude が処理中に遭遇した不正なコンテンツ(フィッシングリンクなど)が連鎖的な誤動作を引き起こす可能性がゼロではない
安全に使うための3つのポイント
- Coworkに設定しているコネクタの範囲を把握しておく(何にアクセスできる状態にしているかを確認)
- 不要なコネクタはオフにしておく(必要なときだけ有効化する運用が望ましい)
- 切断方法を知っておく(問題が起きたときにすぐDispatchをオフにできる状態にしておく)
私自身は、ファイルシステムへのアクセスは仕事用フォルダに限定して、外部サービス連携は使うものだけ有効にするようにしています。
まとめ
ClaudeのDispatch機能は、一言で言うと「スマホをClaudeへのリモコンにする機能」です。
セットアップは5ステップで完了し、難しい設定は不要。ProまたはMaxプランがあれば今すぐ試せます。
この記事のポイントまとめ
- DispatchはCoworkの機能。スマホ↔PCを1スレッドで繋ぐ
- ファイル処理・メール下書き・資料作成などがスマホから指示できる
- 必要なのはClaude Desktop最新版+モバイルアプリ+Pro以上のプラン
- 設定はCoworkのサイドパネル「Dispatch」から5ステップで完了
- PCが起動・接続している間だけ動作する(リモートコントロールではない)
- セキュリティのためコネクタの範囲は把握・管理しておく
まだリサーチプレビューの段階ですが、フリーランスや複業している人にとってはかなり実用的な機能です。使いながら慣れていくのが一番なので、ぜひ試してみてください。
また何か進展があったら更新します。では!
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